10月
目まぐるしく時が過ぎていく。
読みかけのまま本棚に仕舞われている哲学書。
殆どオブジェと化したジャズベース。
飲み切れないコーヒーのドリップバッグ。
一目惚れだったはずの日の目を見ないワンピース。
気は進まないが目を通さなければいけない書類の束。
これらが動き出す日はいつになるのだろうかと、他人事のように考える。
何もしなくてもしても時が流れるのは残酷で、救いでもある。
いつからか頑張ることをやめた。
諦めや悟りではない。反抗である。
他人から評価を得るために、見返りのために頑張らない。
自分が納得するために、大切な人との時間のために、たまに動く。かなり休む。
が、ここ最近は、少し欲が出てきたので、通常よりも2、3段階くらい、頑張ってみようと思う。